小説のなかに神話的な時間を閉じ込めることは、近代日本の青春小説の主題として長い伝統をもつ。その代表作として三島由紀夫の『潮騒』をただちに思い浮かべてもよいだろう。吉田修一が長編小説『タイム・アフター・タイム』で試みたのも、十代の終わりという特別な時間 ...